空き家対策になる家族信託とは？空き家が生まれる原因もご紹介！

少子高齢化が進んでいる昨今、親の家が空き家となり、そのまま相続財産になる事例が増えています。
空き家も資産の一種ではありますが、近年では負動産と化すケースも多いので、空き家対策を早めに考えておくのもおすすめです。
今回は、空き家が生まれる原因に触れたのち、空き家対策になる家族信託の概要やメリットをご紹介します。

家族信託の前に確認！空き家が生まれる原因

空き家が生まれる原因には、まずその家に住んでいた高齢者の入所や入院が挙げられます。
近年は高齢者しか住んでいない世帯も多く、施設への入所や病気などによる入院によって家が空き家となるケースは多いです。
また、持ち主が認知症となったために空き家が生まれる事例も珍しくありません。
家の持ち主が認知症になると、本人の意思を確認できないために親族側でも家を処分できず、相続が起きるまで家が放置される場合があります。
このほか、相続が起きて空き家が遺産となったものの、相続人がいなかったり、遠方に住んでいたりして、空き家がそのまま放置されるケースもあります。

空き家対策になる家族信託とはどんな制度？

家族信託とは、事前に手続きをしておくと、自分の財産の管理を親族に任せられる制度です。
持ち主が認知症になって自分の財産を適切に扱えなくなった際、不動産や預貯金などは凍結されてしまい、親族でも自由に扱えなくなります。
しかし家族信託を使って自宅の管理を親族に委託すれば、管理を任された親族のほうで自宅の管理や処分が可能です。
家族信託を利用するときは、委託者・受託者・受益者を誰にするかを決める必要があります。
委託者は財産の管理を任せる方、受託者は財産の管理を請け負う方、受益者は管理されている財産の利益を受け取る方のことです。
家族信託で空き家対策をするなら、空き家の持ち主を委託者と受益者、持ち主の親族を受託者とします。

家族信託で空き家対策をおこなうメリット

家族信託を利用すると、管理を任された親族側の判断で空き家を処分できます。
家の持ち主が認知症となった際、成年後見制度を使って家を売却するケースもありますが、こちらでは売却に家庭裁判所の許可が必要です。
家族信託なら家庭裁判所の許可は不要であり、空き家をスムーズに手放せます。
次に、家族信託では遺言と違って数世代先までの財産継承を指定でき、対象の家の荒廃を避けられます。
さらに委託者が受益者を兼ね、委託者の自宅を信託財産とする家族信託契約を結ぶと、財産の贈与とはみなされず、贈与税もかかりません。

まとめ

空き家が生まれる原因には、家の持ち主の入所や入院、認知症の発症などがあります。
家族信託は、自分の財産の管理を親族に任せられる制度であり、自宅の管理を子どもなどに委託できます。
家族信託のメリットは、管理を任された方の判断で空き家を処分できることなどです。
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